クラシックスペースの魅力を紹介します!

サクラグ主催のクラシックスペースコンテスト開催中ですが、そもそも「クラシックスペースって何?」という方もいるので、私(サブリーダー zattchi)が、子供時代の記憶とともに紹介します。

クラシックスペースの歴史

日本では「レゴ宇宙シリーズ」としてCMも流れていました。
1978年に初登場。ミニフィグの誕生と同年です。

「886: Space Buggy」「889: Radar Truck」

はじめて手にしたのは「886: Space Buggy」「889: Radar Truck」だった気がします。
海外出張の多い父親のお土産でした。

トランクからでてきたクラスぺの小箱。
動くフィグが搭乗するビークル。
ミニカーとは違う!人が乗れる!
そんな世界が広がる今までにないおもちゃでした。
当時とてもうれしかった記憶があり、その光景をなんとはなしに覚えています。

当時の小箱の中には小さなカタログが入っていました。

※写真は日本の小箱に入っていたものです。

「928: Space Cruiser And Moonbase」

灰と青と透明黄色、
この3色でひろがる広大な宇宙の冒険、
そして赤と白の宇宙飛行士たち、
この世界感がレゴブロックが好きになった大きなきっかけになりました。
幼馴染が「928: Space Cruiser And Moonbase」を持っていて、クレータープレートや宇宙基地プレートにものすごくあこがれていました。

「6880:Surface Explorer」

特に印象深かったのが「6880:Surface Explorer」。
セットの中に黄色のスペースフィグが加わった最初のセットです。
これを手にしたときの感動!
なんてかっこいいスペースフィグ!
そしてはじめてのバルーンタイヤ。
戦車のようにたくさん連結されたタイヤにカッコよさを感じました。

「6890: Cosmic Cruiser」

そのあと手に入れたのが「6890: Cosmic Cruiser」。
この頃から透明青のキャノピーが出始めます。
この宇宙船の中からバイクのような小型探索機が出てくるのが衝撃的でした。
今見てみてもそのかっこよさにクラクラします。
合体ロボ的な感じがたまりません。
見よう見まねでオリジナルを作ろうとして、うまくいかなかった記憶があります。

新旧キャノピーの違い

僕が好きだったのがこのキャノピー。
写真左が最新型、右が旧型です。
スタッドをはめる役目を果たすはずの旧型の内壁のラインがかっこいいと思うんですよ。
今の同形状のキャノピーのデザインは、とってつけたような先端のスタッドはめる部分がイマイチ好きになれなかったり。

「6950: Mobile Rocket Transport」

そして一番大好きなセットが「6950: Mobile Rocket Transport」です。
祖母がくれたのを覚えています。
大型ロケット、巨大なタイヤ、サスペンション構造。
かっちょいいが全部詰まっています。
もっぱら宇宙船を作ることが多かった僕ですが、このモデルは本当に好きで、何度も車体部分を活かした組み換えモデルを作っていました。

昔の大箱は見開きの蓋がついていました。
当時レゴブロックが揃っていたのはデパートのおもちゃ売り場くらいで、この箱が一面にドバ〜って並んでいたんです。壮観です。
その蓋をあけて並ぶパーツと特別感。
箱をとっては眺め、ただただよだれを垂らしてましたw

そして箱裏の組み換えモデル。
この組み換えモデルを再現したかった記憶がありますが、当時の自分はただ「かっこいいなぁ」と眺めるだけでした……。

「6930:Space Supply Station」

自分の持っていた唯一のクレータープレートは「6930:Space Supply Station」に入っていたものです。
クリスマスプレゼントにもらい、大箱だったことに歓喜したことは忘れられません。

小型探査バイクは何度も作り変えたし、基地の立体構成も好きでした。
下にはビークル。上には司令部と小型探査バイク。
なんと乗り物が4つもついたクレータープレートの基地です。
今見ると宇宙シリーズのすべてが入ったおいしいセットです。

「6971 Inter-Galactic Command」

この頃に青と黒のフィグが仲間に加わります。

「6931:FX Star Patroller」

「6931:FX Star Patroller」あたりから透明ディッシュとロボアームパーツが登場します。
この小さなロボが本当に可愛く自分のオリジナル作品にも登場してました。
これは後方部と戦闘が分離・合体するだけでなく、小型ビークルも格納されているという、
何てロマンが詰まったセットでしょう!

ビークルの差し込み式のタイヤパーツのハナシ

このビークルの差し込み式のタイヤパーツもこのあたりから出ます。
ホイールが赤からグレーに変わっています。
今まで小型タイヤは金属のシャフトにタイヤがついていたのが、ABS樹脂の差し込み式のタイヤに変わったためです。
この旧型のタイヤのシャフトの金属がよく錆びたものです。
砂場とかお風呂場で遊んだり、乱暴にしてそうなってしまうという。

「6783: Sonar Transmitting Cruiser」

ベースカラーも代わり、白ベースも多くなります。
そしてライト&サラウンドシステムの登場。
おおきなクラスぺの歴史は、このような感じです。

クラシックスペースの地面はタンカラー

クレータープレートはグレーなので、クラスペの世界観はグレーの地面のイメージがあります。
が、よく箱を見ると違います。砂漠のようなタンの背景が広がっています。
実はタンのブロックは1995年に初登場する比較的新しいカラーです。
コストや技術的なことで作れなかったのではないでしょうか。

サクラグとクラシックスペース

クラスペは海外でも根強い人気で、90周年の去年復活してほしいシリーズの投票で最終選考に残っていました。
最終選考にはバイオニクルとキャッスルも残っていたのですが…結果は残念ながらキャッスルに決定でした… しかしその後サプライズが!

また、映画「LEGO MOVIE」でも、おなじみのベニーの宇宙船などでも出ています。

サクラグではJBFでクラスペワールドをつくったり、練馬の「ブリックファンミーティング」で黄色と青と灰の世界観で宇宙船を合作しました。
来訪者の評判もよく、クラスペが好きな方とかなり盛り上がり話をしました。
先の宇宙船コンペでも上位作品はクラスペフィーチャーでした。

ネオクラシックスペースとは?

しかし、サクラグのコンテストを含めて、ファンのクラシックスペース作品は、旧灰ではなく新灰を使った作品が多いです。また、スタッドを上に出すのではなく、隠す方向の作品が多いのも特徴です。
そのため、本来のクラシックスペース作品と区別するために、ネオクラシックスペースという名称が用いられていることもあります。

いつまでも消えないクラシックスペースの人気

レゴショップ(オフィシャルオンラインストア)でもVIPポイントをためて限定のクラスペグッズのコインやキャップをゲットできるキャンペーンがあったり、根強い人気は続いています。

「Vintage Minifigure Collection」

「Vintage Minifigure Collection」というかつてのシリーズのフィグを復活させるセットがありました。
この中で、赤、白、黄、青、黒が復活しましたが、白と黒のフィグだけ宇宙マークがトルソーの真ん中あたりにあり、少しおかしな感じです。

またこのシリーズのヘルメットは、バイク用のもののために形がシャープです。
昔のヘルメット(寸胴型)は割れることが多くバージョンアップしています。
このヘルメットはイメージが違うなぁっと思ってしまうのは、幼少期の記憶が強いせいでしょうか…

LEGO MOVIE2「70841: Benny’s Space Squad」

そして時は流れ、なんとLEGO MOVIE2「70841: Benny’s Space Squad」で、白、黄、ピンクとクラスペフィグが復活します。
このヘルメットはなんと新型の寸胴型ヘルメット!嬉しかったですね。
黄色のクラスペフィグは貴重で、足が全部黄色のフィグはあまり存在していません。実はトルソーはブリリンでも取引が多いようですが足は高額になりがちです。
オリジナルの作品に黄色の足は使いやすいためかと思います。

昔のセットのリバイバルとしてLEGENDシリーズがありますが、クラスペはひとつも出ませんでした。

スター・ウォーズの版権を取得する際に、宇宙系シリーズは作らないという約束があったと言われています。その後マーズ系のシリーズも出てきたのでいつまでだったのか?本当なのかは定かではありません。

「10497 銀河探検隊」の発売決定

……などと、と書いていたところ、ついに……ついに……ついに!!!!
「10497 銀河探検隊」の発売が発表されました。

なにこれ!めっちゃかちょいいじゃないですか!
「928 Galaxy Explorer」のリニューアル版となる製品で、宇宙マークもプリントですし、待望(私の)のリニューアルヘルメットの白と赤!
あこがれの「928」のプリントロゴ!
またこの箱絵が最高じゃないですか!
ちなみに、928は以下のようなパッケージです。

裏面の箱絵も当時のクラスぺさながらで最高です!

最低3個は買いましょう!
・作って飾る用
・壊してリモデルする用
・保管用
しかもリニューアル版の「918」「924」の組み換えモデル用の説明書もネットに掲載予定です。
となると、5つは必要か?

クラシックスペースを集める方法

僕は何年か前に「918:One Man Space Ship」をBrickLinkでパーツを集めて再現し、その単純ながら完成されたフォルムに惚れぼれしました。

それから中古パーツを集めはじめ全セットコンプリートを目指しました。
すでに尾翼やサポート、プリントパーツは高め、透明黄も高かったです。
焼けていたり傷も多く状態も悪いものも多いです。
しかしそれでも集めて再生したくなるのがクラスペの魅力であり、レゴブロックの魅力です。
レゴブロックは同じパーツもマイナーチェンジが行われ進化しています。
当時の形にこだわらずに新しいバージョンのパーツを使ったり、漂白剤を使ったり、磨いたりできるだけ新品に近づけようとしています。

またオークションサイトなどで古いクラスペの未開封品も探します。
が、だいぶ減ってきた印象はあります。そして高額になりました。
大箱は10万単位ですし、小箱も万単位が多いです。
中国語がBrickLinkで使われるようになりさらに加速した感じです。

今後も、争いではなく未来を感じさせるシリーズの魅力は色あせることはないでしょう。
大人になりその大きな未来を信じる世界観が強い魅力になりました。
新しいパーツや今のパーツで再現するのも楽しいです。
夢の広がるこのシリーズが皆様の興味を集め、受け入れらたら嬉しいです。

“Image(s) courtesy of Brickset.com